
けんかになるほど夢中で遊ぶ
それは、静かにはじまりました。
この2人、きょうだいのように仲良くて、
しょっちゅうけんかします。
きゃっきゃと遊んでいたのに、
あれ?静かだなと目を向けると、
けんかしていることの多い、3歳の男の子。
あそぼう会の日に、
団子やさんのお手伝いで、2人ではりきって、
あちこちに出前をしていました。
大粒のへびいちごをあしらった、
まるで食べられそうな素敵な「いちご大福」がたくさんできて、
参加者さんたちも一緒に取り囲んで、
「わあ~~~~」と歓声があがったばかりだったのに。
どうやら、いちご大福の並んだ台を囲む輪に
入る入れないと、けんかがはじまった模様。
静けさとは裏腹に、
顔はもみくちゃに崩しながら、からみ合って、
私はただただ「顔はなしだよ」とくり返し、
倒れた時にぶつかりそうな場所に立ちはだかって、ガードするのみ。
ほどなく静かなもみ合いは、
大絶叫の泣き声と変わり、
バシバシ叩き合い、掴み合いが、
5分近く続きました。
そばには、10組以上の、
あそぼう会参加の親子さんたち。
「あ~~~これを1~2歳の新米ママたちには、どう映っているのかな~」
そんな思いが、若干よぎりましたが、ここは大切な時間。
「けんかになるほど夢中で遊べる」って、ほんとうに素敵なことだし、
その悔しさや怒りを、
身体ぜんぶで、感情をぶつけ合うことは、時には大切。
その先に、言葉で表現するようになり、
頭だけでなく、表面的な解決ではなく、
心で納得して「折り合う」ことにつながっていくのです。
だから、けんかは、対等な関係性なら、止めたくない。
5分ちかく続いたもみ合いは、やっぱり注目の的でした。
でもね。
後から聞いたのですが、
常連のママさんたちが、
「わあ、さすがぺんぺんの子たちよね~」
「サポートのママたちが、ササっとカメラ構えてさすがよね~」
と大絶賛して、
他の参加者さんにも話していたそうです。
中には「これがけんかの見本だよ!」と、
5歳の元気な我が子に諭している参加者さんもいたそうで。
その後のおしゃべり会でも、
このけんかのことは、話題になりました。
夢中になって遊んだ末の、感情のぶつけ合いは、本人だけでなく、見ていた人たちの心も大きく揺さぶったようでした。
***
このけんかの結末は、だんだん1人の勢いが落ちて、泣き声もさらに激しくなったので、「もうけんか、終わりにしたい?」と聞いてみました。
うなずく姿を確認して、まだ血の気のあがっていたもう1人を抱きしめて、2人を引き離しました。
今日は、言葉で気持ちを話す状況ではなさそうだったので、そのままで終わることにしました。
1人は、サポートに入っていた自分のママに泣きついて、もう1人は、なかなか興奮が収まらなくて、その後しばらくポツンと立ち尽くしていました。
静かに自分の気持ちを折り合わせているようでした。
お弁当を食べるころには、気持ちも切り替わり、となりで食べた後は、またいつものように、くっつき合って遊ぶ2人。
じつは、ちょうど1年前にも、この2人のけんかをSNSでお伝えしました。
子犬のようにじゃれてはけんかして、じゃれてはけんかのくり返しだったのが、けんかの始まりも、終わりも、ちょっぴり変わってきた様子に、これからの関係性がたのしみだな、と感じました。
(共同代表・保育士 土井三恵子)
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